『陥穽の円舞曲』に短編が掲載されました

日本推理作家協会のアンソロジー『最新ベスト・ミステリー 陥穽の円舞曲(ワルツ)』(光文社、2022年11月24日発売)に、『死体の汁を啜れ』収録の短編『死体の中の死体』が掲載されています。

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とても豪華な一冊に加えていただき大変光栄でした。なお12月には『奸計の遁走曲(フーガ)』も刊行されるようです。

(2022/11/17)

『氷礫 Vol.02』にインタビューが掲載されます

東北大学の大学祭(2022/10/28〜2022/10/30)で販売されるSF・推理小説研究会の機関紙『氷礫 Vol.02』にインタビューが掲載されています。学生時代の思い出や、新作「名探偵のいけにえ」の執筆背景などについて話しています。

大学時代、同サークルに所属していたこともあり(機関紙を作るといった活動はしていませんでしたが)、とても嬉しい取材でした。追って他の場所でも販売されるようなので、ご興味ある方はぜひご覧いただけますと幸いです。

(2022/10/27)

『名探偵のいけにえ』刊行に寄せて

2022年9月15日に刊行される『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』について、少しだけ裏話を書いておきます。前作『名探偵のはらわた』のネタバレが少し含まれます。

この作品を構想した動機は二つあります。

一つは、前作『名探偵のはらわた』でできなかったことをやろうと思ったこと。『はらわた』は実際に起きた事件を題材に、現代に甦った犯人たちと探偵が対決する、という話でした。過去の事件を調べ、そこに含まれる要素から謎解きミステリーを構築する試みはとても面白かったのですが、作品の構造上、一つひとつの事件についてはダイジェストのように描くことしかできませんでした。『はらわた』は自分でもとても気に入っている作品の一つなのですが、一方で、次は一つの事件を内側からより丁寧に描いてみたい、という思いが生まれました。

もう一つは、直球の本格ミステリーを書きたいと思ったこと。これにはきっかけがあります。前作『はらわた』の仕上げをしていた頃、担当編集者のOさんの上司だったAさんが、挨拶に来てくださいました。雑談の中で年齢の話になり、ぼくがもうすぐ30歳だと言うと、Aさんが「綾辻行人さんが『時計館の殺人』を書かれていた頃ですね」とおっしゃいました。決して発破を掛けるつもりだったわけではないと思いますが、本格ミステリーのマスターピースとも言うべき作品がほぼ同じ年齢で書かれていたことを知り、それに比べて自分は……と頭を抱えたい気持ちになりました。その後、『はらわた』を担当いただいたOさんがご転職され、Aさんに担当して頂くことになったこともあり、ここは一つ、全力で直球の本格ミステリーを書いてみようと思い立ちました。

そんなわけで、本作は前作『はらわた』のアイディアや世界観を受け継ぎながらも、自作の中ではもっとも真っすぐな本格ミステリーに仕上がったのではないかと思います。他にも執筆中に考えたことはたくさんあるのですが、ネタバレになってしまいそうなので控えておきます。読者の方に一瞬でも現実を忘れて謎解きの物語を楽しんでいただければ、これに勝る喜びはありません。

ときわ書房本店さんの店頭やオンラインストアでサイン本を購入いただくと、おまけの『殺人鬼のいけにえ』が付いてきます。こちらもぜひよろしくお願いします。

(2022/9/2)

新刊『名探偵のいけにえ』が刊行されます

新潮社より2022年9月15日に『名探偵のいけにえ―人民教会殺人事件―』が刊行されます。

3年ぶりの長編であり、2020年に発表した『名探偵のはらわた』の姉妹編となる作品です。

装丁画はイラストレーターの蒼木こうりさんが描いてくださいました。

サイン本と特典ペーパーも作成する予定なので、追って詳細を記載いたします。

よろしくお願いいたします。

あらすじ
多重解決、特殊条件ミステリの最前線にして極限!
ロジックは、カルトの信仰を覆すことができるのか?
病気も怪我も存在せず、失われた四肢さえ蘇る、奇蹟の楽園ジョーデンタウン。調査に赴いたまま戻らない助手を捜しに教団に乗り込んだ探偵・大塒は、次々と不審な死に遭遇する。だが、「密室」殺人でさえ、奇蹟を信じる人々には、何ら不思議な出来事ではない。探偵は論理を武器に、カルトの妄信に立ち向かう。「現実」を生きる余所者と、「奇蹟」を生きる信者。真実の神は、どちらに微笑むか?

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(2022/8/23)

文庫版『お前の彼女は二階で茹で死に』が刊行されます

実業之日本社文庫より、2022年8月5日に『お前の彼女は二階で茹で死に』が刊行されます。

2018年12月刊行の単行本に加筆修正を加えたものです。カバーイラストを漫画家のふみふみこ先生、解説を作家の乾くるみ先生が書いてくださり、とても贅沢な一冊になりました。

よろしくお願いいたします。

あらすじ
自殺した妹・リチウム(ミミズ人間)の仇を討つために、刑事になったヒコボシ。事件を追いながら、リチウムを自殺に追い込んだ連中の尻尾を摑み、破滅させてやろうとたくらむ。事件の謎を解くのは、天才的な推理力を持つ女子高生探偵・マホマホ。しかし、彼女はヒコボシに監禁されていて……。
文庫化に際し大幅改稿、著者渾身の本格ミステリ大作!

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(2022/7/14)

「新世代ミステリ作家探訪」に出演します

2022年7月17日(日)、トークイベント「新世代ミステリ作家探訪 Season II」のゲストに呼んでいただきました。

「新世代ミステリ作家探訪」は書評家の若林踏さんが主催し、デビュー10年以内の作家が出演するトークイベントです。Season IIには浅倉秋成さん、五十嵐律人さん、櫻田智也さん、日部星花さん、今村昌弘さん、紺野天龍さんが出演されています。

昨年刊行された書籍版の内容がとても濃く、面白く拝読していたこともあり、当日出演できるのを楽しみにしております。

詳しくはこちら

(2022/6/17)

ひとひら怪談(影)に寄稿しました

サークル『薄禍企画』が刊行している怪談集『ひとひら怪談(影)』に参加させていただきました。

講談社BOX、日本ホラー大賞、ハヤカワSFコンテストなどでデビューした豪華なメンバーが参加している怪談の作品集です。ぼくも二編書かせていただきました。

5月29日開催の文学フリマ東京で販売する予定です。

(2022/5/20)

短編『奈々子の中で死んだ男』が掲載されます

ジャーロ No. 80(2022年1月28日配信)に短編『奈々子の中で死んだ男』が掲載されます。

郭町で発生した連続毒殺事件と、それに巻き込まれた男女の顛末を描いた作品です。ジャーロに掲載していただくのは『ディティクティブ・オーバードーズ』以来1年ぶりになりました。

よろしくお願いいたします。

(2022/1/25)

文庫版『そして誰も死ななかった』が刊行されます

角川文庫より『そして誰も死ななかった』が2022年1月25日に発売されます。

2019年9月に刊行した単行本に加筆修正を加えたものです。装画は単行本と同じく平林貴宏さんの作品を使用しております。

解説は佳多山大地さんにご執筆いただきました。

よろしくお願いいたします。

あらすじ
五人全員が死んだとき――本当の「事件」が始まる。
覆面作家・天城菖蒲から、絶海の孤島に建つ天城館に招待された五人の推理作家。やがて作家たちは次々と奇怪を死を遂げ、そして誰もいなくなったとき、本当の「事件」の幕が開く。特殊設定ミステリの真骨頂!

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(2022/1/17)

『現代の小説2021 短篇ベストコレクション』に掲載されました

日本文藝家協会のアンソロジー『現代の小説2021 短篇ベストコレクション』(小学館文庫、2021年11月5日発売)に、短編『隣の部屋の女』を掲載していただきました。

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『隣の部屋の女』は小説宝石2020年2月号に発表後、短編集『ミステリー・オーバードーズ』に収録した短編です。

よろしくお願いいたします。

(2021/11/5)

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