『本格王2023』に短編が収録されました
本格ミステリ作家クラブ編『本格王2023』(講談社文庫、2023年6月15日刊)に、短編『モーティリアンの手首』を収録していただきました。

『本格王』は1年間に発表された本格ミステリーの短編から選定された作品を収録するアンソロジーです。豪華な布陣に加え、麻耶雄嵩先生の序文、阿津川辰海先生の解説も付いた、大変贅沢な一冊になっています。
よろしくお願いいたします。
(2023/6/9)
『名探偵のいけにえ』が本格ミステリ大賞に選ばれました
第23回本格ミステリ大賞の小説部門に『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』が選ばれました。
十代の頃からミステリ読者として楽しみにしていた賞に作品を選んでいただき、大変嬉しく、光栄に思います。今後もますます面白い本格ミステリを書けるよう努力していきたいと思います。
(2023/5/13)
ひとひら怪談(町)に寄稿しました
サークル『薄禍企画』が刊行している怪談集の新刊『ひとひら怪談(町)』に寄稿しました。
今回も豪華メンバーに交じって二編書かせていただきました。5月21日開催の文学フリマ東京36で販売される予定です。
(2023/5/9)
WEB別冊文藝春秋のトークライブに出演します
2023年5月1日(月)、WEB別冊文藝春秋のトークライブに出演します。
https://bessatsu-bunshun.com/n/n56c7667c9d29
「ダークミステリーが好き」というテーマで、革新的なリーガルミステリーを書き続けている五十嵐律人さん、伏線とたくらみに満ちた小説の書き手である浅倉秋成さんとお話しさせて頂く予定です。
よろしくお願いいたします。
(2023/4/17)
「ほんタメ」でインタビューして頂きました
YouTubeチャンネル「ほんタメ」で実施している「ほんタメ文学賞」の2022年下半期たくみ部門受賞作に『名探偵のいけにえ』が選ばれたということで、動画に呼んで頂きました。
顔は結合人間にして頂きました。
MCのお二人、スタッフの皆さま、誠にありがとうございました。
(2023/4/17)
『Jミステリー2023 SPRING』に短編が掲載されます
文庫アンソロジー『Jミステリー2023 SPRING』(光文社、2023年4月12日刊行)に、書き下ろしの短編『大きな手の悪魔』が掲載されます。

2022年から刊行されているアンソロジーの3冊目で、こちらも大変豪華なメンバーの中に加えて頂いております。
よろしくお願いいたします。
(2023/3/29)
『斬新 THE どんでん返し』に短編が掲載されます
文庫アンソロジー『斬新 THE どんでん返し』(双葉社、2023年4月12日刊行)に、短編『人喰館の殺人』が掲載されます。
2021年に雑誌『小説推理』に掲載いただいた短編の再録ですが、雑誌掲載版はやや趣向が分かりづらかったと思う部分があり、今回の収録にあたり少し改稿しました。

『自薦 THE どんでん返し』『特選 THE どんでん返し』などに続くシリーズの新刊で、芦沢央さん、阿津川辰海さん、伊吹亜門さん、斜線堂有紀さんの作品も収録された、豪華な一冊になっています。
よろしくお願いいたします。
(2023/3/25)
短編『刳り抜かれた死体』が掲載されます
実業之日本社の雑誌『THE FORWARD Vol.6』(2023年2月27日刊)に、短編『刳り抜かれた死体』が掲載されます。
『死体の汁を啜れ』に続く、奇妙な死体をテーマにした一編です。
よろしくお願いいたします。
(2023/2/25)
文庫版『名探偵のはらわた』刊行に寄せて
2023年3月1日に文庫版『名探偵のはらわた』が刊行されるのに合わせ、少しだけ本作の裏話を書いてみたいと思います。ミステリーとしてのネタバレはありませんが、本作の趣向にかなり言及しているため、気になる方は読了後に目を通して頂けますと幸いです。
『名探偵のはらわた』には、それまでの作品と違っていたことが二つありました。
一つは着想のきっかけです。本作の単行本が刊行される数年前、編集者の方に、漫画の原作をやってみないか?と声をかけて頂いたことがありました。その編集者は“エグめ”のストーリーを考えてくれる人を探しており、面識のあった自分に声をかけてくれた、とのこと。それならと思い、漫画にしたら面白そうなアイディアをいくつか考えて提案しました。
その中の一つが「戦中戦後の犯罪者たちが儀式によってよみがえり、現在の世界で大暴れする」というものでした。迂闊な若者たちが何やら恐ろしいものをよみがえらせてしまう、という展開から『死霊のはらわた』を連想し、『名探偵のはらわた』という仮のタイトルを付けました。
この漫画原作の話は実現しなかったのですが、『名探偵のはらわた』のアイディアは気に入っており、本格ミステリーとしても新しい挑戦ができそうな予感があったため、小説として構想を練り直し、書いてみようと決めました。
もう一つ、『名探偵のはらわた』がそれまでの作品と違っていたのが、執筆の環境です。ぼくはこの作品の準備をしていたタイミングで会社を退職したため、この作品で初めて、専業作家として原稿を書くことになりました。
専業作家・兼業作家にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらが良いと言えるものではないと思いますが、それでも本作の原稿を書いている時間は、執筆に集中できる喜びをひしひし感じていました。一方で会社を辞めたことによる懸念もあり、この環境がどれだけ続けられるか分からないのだから、できることを精一杯やろう、という思いで原稿に向かっていました。
そんな理由もあり、『名探偵のはらわた』は自分にとって重要な、思い入れのある一冊になりました。
なお2022年に刊行した『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』は、『名探偵のはらわた』の姉妹編にあたる作品です。この二作はある共通の趣向を持っているのですが、物語が直接繋がっているわけではないので、『名探偵のはらわた』から読んでも、『名探偵のいけにえ』から遡って読んでも問題はありません。今回の文庫化を機に本作を手に取って頂いた方にも、ぜひ謎解きの物語を楽しんで頂ければ、と願っています。
(2023/2/20)
文庫版『名探偵のはらわた』が刊行されます
新潮文庫より『名探偵のはらわた』が2023年3月1日に発売されます。

2020年8月に刊行された単行本の文庫化です。『名探偵のいけにえ 人民教会殺人事件』の姉妹編に当たる作品ですが、どちらからお読みいただいてもとくに問題ありません。
装丁画は単行本に引き続き、遠田志帆さんが描いてくださったものを使用しています。また解説は、書評家の若林踏さんが熱のこもった文章を寄せてくださいました。
あらすじ
「亘(わたる)君、君は真実を語るべきだ」農薬コーラ毒殺魔、局部切断女、そして恐怖の三十人殺し! 昭和史に残る極悪犯罪者たちが地獄の淵から甦り、現代日本で殺戮の限りを尽くす。空前絶後の惨劇に立ち上がった伝説の名探偵は、推理の力でこの悪夢を止められるのか。「疑え――そして真実を見抜け」二度読み必至の鮮やかな伏線回収、緻密な論理(ロジック)による美しき多重解決。本格ミステリの神髄、ここにあり。
(2023/2/6)